速読を活用して短期間に専門家と話せるレベルになる

速読の一番のメリットは、本を読む時間を短縮することができる、ということですが、実は、それだけでは「使える技術」にはなりません。読書という活動全体を戦略的に考え、その戦術の一つとして速読というスキルを活用する、という意識が必要です。

例えば、10日間のうちに専門的な知識を身に付けなければいけない、という場合。10日間で「専門家になる」というのはさすがに無理ですが、「専門家と話しができるレベルになる」ということであれば可能です。

この場合、まずは基本となる本を1冊読みます。全体像が一番わかる本がいいでしょう。いわゆる「基本テキスト」です。もともとその分野に対して持っている知識がほとんどない場合は、どうしても熟読が必要になります。

基本書でその分野の概要をつかんだら、同じ分野の本を5冊、できれば10冊、最低でも3冊、重ね読みします。2冊目3冊目と進むにしたがって、知っている知識も多くなってきますので、「他の本にも書かれている共通した知識」と「その本独自の視点」とに留意しながら、「独自の視点」をマッピングするようにノートに取っていきます。この時に大切なのは、違う視点の本を必ずいれること。同じ対象であっても、まったく異なる考えがあるのが普通で、それらを幅広く読むことで偏らない知識を身に付けることができるようになるのです。

この方法を応用すると、「短期間で、人に教えることができるレベル」になることも可能です。5冊の本から、「共通する部分」と「各書の独自の視点」とをまとめながら、「自分なりの考え・アイデア」を生み出していく。これは「独自の視点」の組み合わせということもあるでしょうし、「独自の視点」にはない、新たな「独自の視点」ということもあるでしょう。

このように、「自分なりの考えや視点」を持つことは、学習効果を考える上でも極めて重要です。借り物の知識から、生きた知恵に変わっていくからです。

5冊読めば専門家と話しができるようになりますが、「50冊読めば専門家になれる」とも言われています。ぜひ、この読み方をベースに専門性を身に付けるという目的で本を読んでみてください。短期間で別の分野の専門性を身に付けることができ、そうすると、専門性×専門性によりまったく新しい専門性を築けるようになるかもしれません。

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