速読の練習をしながら理解度を深める「ベーシック読書術」

速読トレーニングというと、眼球をすばやく動かすものや右脳を活性化するものなど様々ありますが、とても正直に言うと、これらのトレーニングは続けることができません。端的に、「飽きてしまう」のです。本をたくさん読みたいために速読を身につけようと思ったけど、速読のトレーニングが大変で本を読む時間が取れない、という本末転倒の結果になってしまうこともあります。

なので、速読のトレーニングは「普段本を読む行為そのものをトレーニングにする」のが一番です。ここではもっともオーソドックス、かつ効果が期待できる読書法をお伝えしますので、ぜひ実践してみてください。

まず本全体の概要を把握します。タイトルやサブタイトル、帯に書かれているキャッチコピー、カバーの折り込み部分の要約やポイント、目次、著者のプロフィールなどに目を通し、「この本の内容を一言で説明すると、〇〇ということである」ということを明確にするのです。「本のゴールとそこに至る道筋を頭の中に描く」と言ってもいいでしょう。これだけで、読むスピードは上がります。ゴールもわからず、暗中模索しながら読むだけで読むスピードも落ちてしまうのです。

全体像を把握してゴールが明確になったら、次に「下読み」をします。ここでは、自分が理解できるスピードを少し超えたところで通し読みをします。「理解できるスピードを超えたところ」というのがポイントで、このスピードで読み込むことでスピード感覚が養われ、読書スピードが上がっていきます。この段階はあくまでも「下読み」なので、理解度は2割~3割で構いません。速読の練習と割り切って、スピードを最重視してください。

下読みが終わったら「本番読み」です。ここではしっかりと理解する目的で読みます。ノウハウ書に多くあるように、とても大事なポイントとそうでもないところが明確な場合は、大事なところはじっくりと、大事でないところはサクサクと高速で読み進めます。人生哲学のように、どこも満遍なく重要なことが書いてあるような本は、全体を7割~8割ぐらいの理解度で読むと良いでしょう。

本番読みの次は「仕上げ読み」。もう一度最初から最後まで、「下読み」と同じかそれ以上のスピードでさっと読み返しましょう。「本番読み」で理解ができているので、高速で読んでも文章がしっかりと頭に入ってきます。この「仕上げ読み」で、速読感覚を徹底的に身体に叩き込むのです。

このように、「概要把握」「下読み」「本番読み」「仕上げ読み」と行うことで、読書スピードを上げることができ、しかも繰り返しインプットすることで内容の理解もぐっと深まります。実際、一回熟読するよりもはるかに深く理解できます。

「速読トレーニング」と「理解度の向上」という、一見相反する効果を同時に目指すことができるこの読書術、とても効果的ですのでぜひ実践してみてください。

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